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17,情報化時代に応えて

情報化時代に応えて

 昭和58年5月26日の定時株主総会で鈴木勇は取締役相談役に、代表取締役には出口文営が就任した。
 社は従来のオフ化路線を受け継いでさらに”脱活版”を進め、その一環として十月には新鋭写植機「スピカAH」(写研)を導入した。
 社はこれを足がかりとしてさらに製版部門の平版化を進め、昭和60年春には全自動製版カメラ、自動フィルム現像機、ダイレクト製判機を相次いで設置、またオフセット印刷機「フジオフセット58」(篠原鉄工所)を導入、さらに電子製版システム「ワーディックス」(横河北辰電機)を採用した。これによって印刷部門と製版部門の一貫した平版化体制が実現したのである。
 また福祉面においては、昭和60年4月、近畿印刷工業厚生年金基金の発足とともに、いちはやく加入して社員の老後福祉に備えた。
 人権問題が国民的課題としてクローズアップされて久しいが、教団もこれに対応して同和対策室を設置、積極的に活動を展開してきた。こうしたなかで全文献について見直し作業が行われることとなり、「霊界物語」も新たに修補版が刊行されることになった。社は昭和62年9月4日、修補版第1巻を発売した。
 この修補版の刊行にあたっては全国から予約を受け付け、その数は1千3百組に達した。修補版についてはほぼ1ヵ月1冊のペースで刊行されていった。
 またこの年の3月は三代教主、教主補のご成婚60周年にあたり、これを記念して歌集「近詠集」が刊行された。
 また特筆すべきことは8月にかねて念願の長生殿斧始式が開教百年完成をめざして行われたことである。
 さて「霊界物語」の組版については書体との関連やスピードの面から電算出力機「デジセット」を採用することとし、平成元年1月からは大倉エレクトロニクス(東京)から導入して、自社で出力を始めた。この電算写植システムの導入によって「霊界物語」の一貫製作が可能になり、またスピードも大幅にアップした。
 この「デジセット」の導入で、出力についてはほぼ全面的に従来の「ワーデックス」から同システムに切り替えられていった。
 製版部門に限らず、印刷・製本部門の機械化も急速に進展し、この平成元年11月には製本工場に「三方断裁機」が据え付けられた。この三方断裁機は製本部門の大幅なスピード化・省力化に貢献し、これによって平成2年4月からスタートした「おほもと」誌「愛善苑」誌の同封直送がスムーズに実現した。
 平成2年9月23日、ご入院中であった三代教主がご昇天になった。
 天声社の再発足(昭和27年4月1日)以来、絶えず暖かいご守護とご指導をいただいた。それだけにご昇天は例えることのできないほどの大きな悲しみであったが、社員はこれを乗り越えて四代教主のもと心を一つにしてご神業に奉仕することを誓った。
 開教百年、長生殿完成を目前にした平成3年12月25日、出口日出麿尊師がご昇天になった。思いもしなかった突然のご昇天であった。尊師は大正時代末に天声社にも籍を置かれ、編集で健筆をふるわれた大先輩でもあった。「信仰覚書」をはじめ「信仰雑話」「信仰叢話」など、天声社によって刊行された著書は多くの人々に感動と勇気を与えた。教団内にとどまらず講談社によって刊行された「生きがいシリーズ」はベストセラーとなって世に大きな光明を放ち、反響を巻き起こしたのであった。
 平成4年の長生殿完成を三代教主、教主補と共に迎えることは全国信徒の念願であった。しかしこれも天のご経綸によるものである。四代教主のお言葉のように開祖、聖師、二代教主、三代教主とおそろいで霊界からご守護をいただけるようになったのである。
 三千世界を立て直し、万代万国に神の世を開く四代の世の輝かしき幕開けを迎え、天声社もまたその重大な使命を遂行するため新たな飛躍をするときに入ったのである。
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